わさびさんの日記

醸造や地域の魅力発信、ワインについてなど。日記もね。

追記

最近スーパーに並んでいる葡萄は種がないものばかり。食べやすいですが、ジベレリンという薬にチャプチャプ浸けています。房を。そうすると種の生成が無くなるそうです。というかその作業、やはり手間です。だってコップに薬剤を入れてあの広大な畑の葡萄の房をひと房ずつ浸けて回るんですよ、これは知りませんでした。そーゆー種無しの品種が生まれたのかと思っていました。でもよくよく考えたら命あるもの全て何かしらの人生の証を残そうとするはずですので種のない果物、おかしな話です。

 

ちなみに種無し葡萄を出荷する(栽培する)ことに山梨県の農家さんは頑なに反対していたそうです。道徳上もよろしくないことだから(手間がj増えるっていうことももちろんあるとは思いますけどね)。でもさっさと静岡県が種無しブドウを出荷してしまったところ全国的に大ヒットして種がある葡萄は売れなくなっていったそうです。だから山梨県としても種無し葡萄の生産に踏切らざるを得なくなった、だからなんだって言わないでくださいね。

 

でね、ここに来てから出荷しない自分用の畑で作っている人たちは当然ながらジベ処理しないんです。なぜかというとその方が甘みも味の濃さもコクも全てに深みがあるんだそうです。自然が一番ってことなんでしょうけど。前述のアジロンダックはジベ処理してません。つまり甘さも香りも生涯味わったことのない濃厚なものでした。種がない果物に慣れちゃってると思いますが、もし買い物に行ったところで種ありが売っていたら買って食べてみませんか?味わい深くてオススメですよ。それに果皮の内側に一番栄養分が多いことは皆さんご存知と思いますが、農薬が心配だって言われる方がいらっしゃいますけど出荷時の残留農薬は人体に影響がないレベルにあるよう法律で定められている上農協が厳しく見張ってます。一度引っかかるとこの先の収入なくなっちゃいますし農家さんもそんなにバカではありません。あ、つまり買う→洗う→皮付きのまま食べるでOKです。私は農家さんとお付き合いを始めさせていただいてなお確信しました。よその国ならいざ知らず日本のレベルはアホがつくほど厳しいです。私は大丈夫です(が、人による個体差はありますのでなんかあっても保証はしませんしなんの責任もとりません)。

 

ま、生き物を全部いただくってそういうことだしね。