わさびさんの日記

醸造や地域の魅力発信、ワインについてなど。日記もね。

PN&CS

うちのピノとカベルネ。樽から開けたばかりのやつ。

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ちゃんと色がついていて深いでしょ。

日本のピノは色がつかないから〜なんて言葉は鳥居平には不要です。鳥居平、それすなわち素晴らしい土壌の葡萄畑。うちのピノやカベルネ飲んでから、はっきり言ってよそのそれは飲めなくなっちゃった。華のような香りやスパイシーな香りなんてものが私に感じられる日が来るとは思わなかったよ、しかもワインでだよ。

 

デラウェア、アジロンダック、巨峰、ピオーネ、シャインマスカット、ロザリオビアンコ、ピッテロビアンコ、甲斐路、サニールージュ…今年は葡萄をたくさん食べられる素晴らしい夏秋です。しかも品種もそうだけど、「●●さんちの畑で採れた●●」これ大事。

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⬆︎アジロンダック。勝沼で昔から農家さんが自分で食べる分だけを生産していた県外にあまり出回らない葡萄。理由は前述の通り。種は大きいし皮も厚いのだけど、甘みや香りの濃密さは類を見ず、糖度の高さや味わい深さやコクは申し分ない。人を笑顔にする葡萄。

 

自分の知らない世界ってまだまだありそう。置いてきぼりを食わないためにも勉強して吸収して、忘れて忘れてまた吸収。生産者の違いで手の入れ方や丁寧さ、味や糖度はもちろんだけどそんなものまで違って来るってのは新鮮でした。本当に違うんですね。やっぱり手をかけない葡萄はそっけない味だし、何もしなくて収量だけ増やそうとすれば見た目の量は増えるのよね。けど、一粒食べればその生産者が手をかけ時間をかけ愛情をかけたかどうかはすぐにわかってしまって曝け出されてしまう。本人が今年はどうであーで云々かんぬんとかいくら取り繕っても全然ダメなの。一瞬でバレちゃうの。特にワインにするっていうと人々は葡萄の良し悪しはあまり関係ないっていうけど

 

これ全然違うんです。いくら醸造家が手をかけて酵母を吟味して、優しく厳しく醸造しても元の葡萄の良し悪しはワインになる際にその差を大きく表すんだって。うまく説明できないけど、そーいうのあるみたい。糖度一つとってみても、糖度が高ければ補糖をあまりしなくても元気に酵母が発酵するのだけど、糖度の低い葡萄で元気なワインを作るのはやっぱり大変だよね。元気な葡萄で元気に醸せば元気で楽しいワインが出来上がるんです。ちょこっと農の道に入り込んでみたけど、もう少し入ってみたくなるような毎日です。

 

言うは易し行うは難し、またそれを継続するのはなお難し。でもやりたいなら何事もまずやってみたらいいよ。誰かに何を言われたってまず始めてみたらいいんだよ。

 

 

 

ブドウ (NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月)

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