わさびさんの日記

醸造や地域の魅力発信、ワインについてなど。日記もね。

アジロンダック

あのね、勝沼のこの辺にむかーしから農家さんだけが食べてる葡萄ってのがあるんです。なんで農家さんしか食べてないかというと、完熟に近づくか糖度が高く(18度以上)なってくると果実がポロポロ落ちてくるんです。で、輸送しようとしてもまた振動でバラバラ実が零れ出しちゃう。そんな繊細な葡萄があるんです。

 

それがね、アジロンダックっていう品種の葡萄でね、濃厚な黒蜜のようにねっとりした濃い黒葡萄の香りを漂わす甘い甘い葡萄なんです。まずアジロンダックを醸造します。そのため自社圃場を含めて勝沼近隣の農家さんから続々とアジロンダックが届きました。あ、明日はアジロンダックを仕込むようですよ。

 

実は昨夜言っていたサニールージュを破砕搾汁してジュースを絞るよっていうのは確かに10:30くらいから始まったんですけど、急遽配達が入ったり色々あって挨拶回りに出かけたりして午後はずっとグループ会社の取引先を回ったりして挨拶回りしておりました。なので肝心要の絞るところは全く手伝えておりません。残念。だからよくわかりません。夕方帰社して、機器の掃除はお手伝いしましたけどね。

 

でね、今朝出社した時というか出社しようと車止めて外に出た時、「あなたが一番大好きでその香りを嗅ぐと思わず笑顔になっちゃうもの」の香りを事務所が絡っていたんです。今朝でいうと「濃厚な甘く濃い葡萄の香り」が車を降りた瞬間からあたり一帯を覆っていたんです。

 

私、昔パン屋さんで製造のお仕事してたことがありました。製造=パンを作る人ね。その時銀座まで電車で通っていたんですけど、特に仕事終わりに帰るときに周りの方々が満員電車に関わらずみ〜んな笑顔になっていたんですよ。で、なんで笑顔なんですか?って満員電車で隣の人に聞いたことがあるんですよ。そしたらね、その人は「だってこんな疲れているのに、バターミルクと砂糖の香りがするんですよ。しかもバニラエッセンスの香りもあるし」って言われました。本当はもう少し嬉しいこと言われたんですけどそれは私だけのものでよろしいでしょうか。確かにパン屋で粉まみれだったのでそんな香りはしていましたけどねー。

 

そんな香り(パン屋の香りじゃないですよ。好みの香りっていうところです)が車を降りたらあたり一面、しかも濃厚に漂っているんです。

 

もぅさいこ〜。

 

まあそのアジロンダックがカゴに入っていて、作業場に昨日から置いてあって今朝車を降りたらその香りだったんです。よそのアジロンはこのねっとりした濃密な香りをそのまま仕立ててデザートワインを作っているのだけど、違うんだよねー。この甘くねっとりした香りをまといながら実はさっぱりすっきりした赤ワインに仕立てているのがうちの赤ワイン『アジロン』なんです。皆さんよく仰るんですよ「うわー、これ裏切られた!いいですね^^」って。うん、実に美味しいのです。私は好き。

 

 

んでね、その香りの主を昨日はもらって来たんですけど、写真のアップデートが全然できないまま時間が経っていて・・・困ったな。あっー、あと、すでにお気づきかもしれませんが私のブログ、起承転結とかオチとかありませんから。ごめんね。

 

全然アップできないよー